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5章・葬式での違和感・他「2」

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施行が増えると病気を筆頭に事故死、自死、孤独死、焼死など様々な死体を見ることになり、多少の事では驚かない冷静さも備わると無信仰者目線だからかいくつもの違和感と直面します。

5-1 病院で合掌を組む

病院、施設で逝去した死体は、口や肛門などの開口部を脱脂綿等で塞ぎますが鼻孔は透明ゲルで塞ぐ病院も多く鼻の綿が見えない処置が増えてます。

処置後は清浄綿等で身体を拭く清拭せいしきと呼ばれる作業後に服を着せますが、死体の両手を合掌に組んでエンゼルバンドで固定する所があります。

この形は基本仏教の宗教作法ですから違和感を感じてましたが最近は合掌を組まない病院も増えてきました。様々な人が入院する病院は宗教色を出すべきでないからです。

5-2 病院で死体に着せる浴衣

死体の清拭が済むと衣類を着せますが、黙っていれば浴衣ゆかたを着せる病院が大多数なのに違和感がありました。死後処置費用は1万円~5万円位と病院によって様々ですが浴衣は4千円ほど請求されます。

『処置費用+死亡診断書』

死体は清浄綿等で全身を綺麗に拭き、鼻、口、尻等を綿花で塞ぎ、衣類を着せ、軽く死化粧を行い、口が開いてれば閉じるなどの処置を行いますが保険適用されず1万円~5万円ほどで病院、施設毎に料金は異なります。

また死亡診断書は5千円~7千円ほどの費用が発生、警察が介入した場合全く同じ書式ですが「死体検案書」と名前が変わり、これも病院毎に異なり警視庁管轄以外の場合、15,000円~50,000円ほど掛かります。

浴衣を着せる目的は『着せ易い』からでしょうけど、死後1時間程度なら死後硬直も無く着せたい物が着せられます。

キリスト教徒の方々は事前にスーツを持参しておき着せて貰う方が多いですから、結論を言えば洋服、着物、スェット、パジャマなど着せたい物を持って行けば着せて貰えます。

勿論、入院中に着てたパジャマのままでも構いませんが、最近は病院のレンタル入院着もありますので事前確認しておくと良いでしょう。

5-3 口閉じのエンゼルバンド

家族が看護師の場合、口閉じの大変さを口にする方が多いですが、病院は葬儀社が寄付してくれたエンゼルセットか、タオルを丸めて下顎したあごに差し込むのが99%、しかし閉じないケースのほうが多いでしょう。

死後硬直は死後2時間ほどで下顎付近から始まりますので、逝去後に家族が集まるまで1時間、死亡診断後の処置で1時間とすれば死後硬直が始まる時間帯です。

全く気にしない病院もあれば、出来るだけ口を閉じてあげたいと頑張る病院(担当者?)もありますが難儀してるでしょう。

また下顎から頭頂部に掛けて締めたバンドをそのままにしておくと弾力の無くなった頬にクッキリ痕が着き葬式の期間は取れない事もあり得ます。

国産品ではありませんが首に嵌めこむ『チンカラー』が最善だろうと思うのですが医療器具なのに病院が使用しなのは何故でしょう。1個2,000円ほどするからでしょうか?

専用器具が無い時は頭頂部を高くし下顎の隙間に凹まない物を差し込んだ状態で数時間置けばある程度まで口は閉じてくれるでしょう。但し死後硬直は死後24時間前後がピークで72時間ほどで硬直は緩みます。

5-4 死体と一緒に渡して欲しい死亡診断書

数年前、印鑑不要論が出た時、医師又は歯科医師以外は書けない死亡診断書の末尾に担当医欄は医師署名で捺印無用と決まりました。

ところが医師会から「今までの方法を突然変更できないと」政府に言うと当面は今まで通りで構わないと再変更されました。

この現実から政府より医師会のほうが強いのは分りましたが、当面は――、と政府の面子を守る為、面倒にしただけ、今まで通りとすれば良かったのです。

また前橋では経験してませんが、夜中の逝去等で県内東毛地域に行くと「死亡診断書は明日取りに来てください」と平然と言われる事があります。

我々は前橋ですから翌日もう一度取りに行けば費用が発生、家族が取りに行けば前橋まで持ってくる手間が増えます。

死体搬送時の死亡診断書携帯義務はありませんが、死亡診断は医師又は歯科医師しか書けず、当然死亡診断はするのですから、その流れで診断書を書くほうが理に叶ってるのに何故に翌日なのか解せません。

5-5 死亡後に外す点滴、手足パンパンの謎

病院は少しでも寿命を延ばすのが使命は理解できます。が同時に人の死が自然の摂理なのも事実、あとは尊厳死や安楽死をどう考えるかで違ってくるでしょう。

人間も地球に存在する生物種ですから、動植物問わず生きる物は寿命を終える時は枯れるように息を引き取るのが極々自然な気がします。

人は水が無ければ1週間と生きられず大事ですけど、身体が水分を受付ないのに入れ続ければ手足がパンパンになるのは当然、生きる為に必要な水分以上の供給は理解できません。

5-6 ペースメーカーの報告

徐脈等じょみゃくの人達は心臓の鼓動補助としてペースメーカーを埋め込んである故人もいて昔はタバコの箱くらい大きい物で死体を見れば分りましたが、今は薄くなり胸のある女性、体格のいい人は見た目で分らない故人もいます。

火葬場は『ペースメーカーは破裂する為事前報告の事』とされてますので、死亡診断書に記載するのが最善、最低でも引渡し時に申し送りすべきと感じます。

5-7 死化粧のタイミング

施行依頼してた頃、自宅に戻った故人を布団に安置すると親戚や近所の人達が弔問に来て顔を見るのが普通、この時点では素顔か、病院でしてくれた死化粧、稀に化粧が上手な事もありますが大抵はおざなりです。

2日間ほどその状態で置かれ葬式前日の午後になると、故人の手足を拭き、白装束を身に付ける湯かん納棺儀になり、その直前に納棺師が死化粧をして綺麗になる。違和感がありませんか?

一度葬儀社の社長に聞いた事があります。

俺「死化粧は自宅に到着時点ですれば綺麗な顔で皆さんに逢えるのでは?」

社長「そうですけど、それだと納棺師費用が2回分になっちゃうんですよ」

俺「なるほど、なら葬儀社の人間が化粧できるスキル持てば良いじゃん」

社長「そうですけど中々難しいですね」

俺『・・・・・駄目だこりゃ』

女性の中には旦那にさえ素顔を見せない人もいるし、化粧してないと外出しない女性はいくらでもいます。故人に「化粧はいつしますか?」と聞けば「すぐにしてください」って言うよなぁ。

自分で施行できるようになったら化粧は安置直後にすると決めた瞬間でした。自社施行では安置直後に化粧しますから親戚や近所の人達には綺麗になった故人の顔を見て貰えると家族も喜んでくれました。

5-8 死亡届出できるのは3か所のみ

違和感と言えば死亡届ができる場所です。

A3サイズ用紙向かって右側半分は医師又は歯科医師以外は記入できない死亡診断書、死因など書かれ、自殺、事故、孤独死、変死などの場合、警察が介入『死体検案』がされます。

左半分は『死亡届書』で『火葬許可申請書』でもあり火葬許可証さえ発行されれば全国何処の火葬場でも火葬可能(費用は0円~10万円以上もある)に対し死亡届が出来るのは3か所限定です。

① 死亡した場所(病院、施設、自宅含む)の市区町村役場
② 故人の本籍地
③ 届出人の現住所役所

死亡届人は親族(6親等以内の血族及び3親等以内の姻族)同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人等、後見人、保佐人、補助人、任意後見人、任意後見受任者以外は届出できません(病院長、施設長は家屋管理人で届出できます)

不思議なのは『② 故人の本籍地』本籍とは婚姻等で親の戸籍から外れ新しい戸籍を取得する際に決める場所です。

縁もゆかりも無い全国何処でも構わない事になってますので『皇居』『都庁』『大阪城』『富士山天辺』の住所でも良いわけです。

ところが故人の現住所は届出対象外、しかし火葬は「市民無料」となれば当然の如く現住所のある斎場で火葬しますから火葬する役所に届出できない事もあるのがどう考えても腑に落ちません。

例えば極端な例ですが『前橋市民が板橋日大附属病院で逝去』『故人の本籍地は青森県むつ市』『届出人の子供が練馬区在住』なら届出は『板橋区』『むつ市』『練馬区』です。

本籍むつ市への届出は無理、板橋区か練馬区への届出となるでしょうが、前橋なら無料で火葬できるのに都内で民間斎場火葬なら骨壺持込できませんから、火葬だけで9万円弱+葬儀社費用が掛かるわけです。

故人本籍地より、故人現住所への届出を許可すべきと思えるのです。もし本籍地が何らかの理由で外せないなら『故人現住所』を追加すれば良いだけの事だと思うのですが現住所は何か不都合があるのでしょうか?

5-9 プロがすべき死化粧

経験を積んだ今、死化粧は『プロがすべき死化粧』と『家族がすべき死化粧』の2種類あり故人によって使い分けてます。

本来家族が行うべきと思うのですがプロがすべき死化粧とは、黄疸、うっ血、怪我など普通の状態ではない技術力や知識を必要とする死化粧です。

5-10 脳血管破裂で亡くなった女性

各地域毎の葬儀社に施行依頼してた頃、依頼葬儀社店長から電話が入った。

店長「30代女性で就寝中に脳の血管が切れて亡くなった人がいて顔がうっ血してむくんでるのは化粧の技術で何とかならないかね」

俺「状態を見ないと何とも言えないけど納棺師は?」

店長「そのレベルじゃ無理だから連絡させて貰ったんだけど駄目かね」

俺「確約はできないけど準備していこうか?」

店長「ぜひお願いします。ご遺体は1階に下して安置しておきます」

俺「分かった準備して移動だから1時くらいで到着できると思う」

隣接市の自宅に到着すると故人は1階の布団に寝かせてありますがエアコンは無く扇風機が回っています。

家族と簡単な挨拶をして死体確認、血管が切れたとの事で顔は赤紫色にうっ血してますが鼻や口から出血してる様子はありません。

生前の顔が分らないので写真を探して貰い部屋の襖を閉めて作業に入ります。

真夏で冷房も無く閉め切った部屋は蒸し風呂のようで座ってるだけで汗でぐっしょりになるのが分ります。

故人を見て癌で亡くなった姉の最後の言葉「痩せこけた顔は誰にも見せないで欲しい綺麗な顔の自分を覚えておいて欲しい」の約束が思い出されます。

きっとこの人も同じように思ってるんだろうな――、そう思うと無意識に話しかける自分がいました。

俺「突然だから自分が死んだ事さえ分らないかもね。成人式の写真預かったから綺麗になって皆さんとお別れしようね」
 
化粧が終わると隣室で待機してる家族に声を掛け故人の顔を見て頂きました。

母親「あー、綺麗になって良かったねぇ」

父親「こうして綺麗な顔になると悲しさが込み上げてくるな――、」

5-11 肝臓癌で亡くなった母親の顔は緑色

前橋から車で1時間は掛かる地域の総合病院へのお迎えは50才くらいの女性でしたが肝臓癌のため黄疸が強く出て薄い緑色の顔でした。

前橋市の自宅にご安置すると化粧すれば結構美人さんのようだし、これからお別れに来てくれる友人達も大勢いると聞き死化粧をしようと思った。

死亡診断書を書きながら話してると息子のひとりは美容師だという。

俺「美容師なら化粧はできるか?」

息子「はい、大丈夫だと思います」

俺「故人は体温が低くファンデーションの伸びが悪いのと黄疸の対応もあるけど教えるからしてみるか?」

息子「はい」

俺「後で化粧品持ってくるね」

化粧ケースを持っていき下地から色物までひとつひとつアドバイスしながらの死化粧でしたが化粧した顔を見た息子達は微妙な顔をします。

息子「綺麗になって良かったと思うのと化粧前より悲しいのと複雑ですね。でも自分の手で母親を綺麗にしてあげられて本当に良かったです」

黄疸で顔が黄色や薄緑の故人もいれば、前述のうっ血で紫色の顔、事故で怪我した顔、川の中を流れて一皮剥けてしまった故人もいます。

普通でない故人の化粧は『プロがすべき死化粧』でも家族がすべき化粧もあると知ったのです。

5-12 化粧、整髪、ひげ剃り、爪切り

女性の故人なら納棺師がする化粧より娘や孫娘が死化粧をして髪を整えてあげたほうが例えプロほど綺麗で無くても喜んでくれると思いませんか?

男性なら髭剃り(入院の長い女性もうぶ毛剃り)男女問わず手足の爪を切りさっぱりさせてあげる――、こんなひとつひとつが葬式ではないでしょうか。

あー、思い出したので書くと、病院や施設からの搬送の際、水分でパンパンに膨れた状態で合掌してある故人もいますが、葬儀屋さんに言って外して貰えば翌日には水も引いていつもの手足に戻ってる事も多いはずです。

合掌を解けば水膨れの解消だけでなく腹部の冷却も完全にできるし、必要なら合掌は組めるから問題ありません。パンパンの故人は搬送中に破裂したら対処できませんから病院でストレッチャーに乗せ換えた時点で合掌を外し搬送します。

看護師さん、介護士さんは看護、介護に於いてのプロフェッショナルだけど死体については素人さんとさほど変わりません。

もし水膨れが破裂したら身体の水分は相当量流れでますから敷布団はびっしょりになり独特の異臭がし、布団は使い物になりません。

死体知識は葬儀屋さんのほうが詳しく正しい知識を持ってる「はず」です。

5-13 香典と香典返し

葬式の香典返しは中身も確認せず放って置く人も多いだろう。

お茶か詰合せが大半で欲しい物では無いからですが、多くは香典の半額程度の物を返すけど1万円包んで5千円の要らない物を貰っても嬉しくはない。

葬式で使う香典返しは中元、歳暮(これも不要だが)より割高だから貰った人、家族どちらも価格に見合わないのが現実だろう。

なら香典5千円で返礼無しで良く会葬者も家族も楽でメリットがある。デメリットは葬儀社とギフト屋だけだろう。

香典額でいうと群馬県は千円~3千円の『新生活香典』がある特殊な地域、5千円以下の返礼品なしで統一すれば良いと思う。

ついでに言うと香典返しにお茶を使う葬儀社や家族は多いけど、お茶好きな人は100g1万円のお茶を飲んでる人もいる。葬式で貰ったお茶は不味くて飲めないって聞いた事ない? 喜ばれない物を使うメリットはない。

お茶漬け素、佃煮海苔、梅干しみたいな何処の家にあっても使える詰合せが無難、ケースにM-30、A-50みたいな表示は無いから価格は分らないけど一般ギフトより高いのでお得感はありません。

5-14 弔電はいらない

設立当初から『要らねぇ』と思い続けてるのが『弔電』そもそも電報とは、遠方にいる家族に「チチキトクスグカエレ」のような緊急連絡の必要があり、且つ電話の無かった時代の産物です。

議員の宣伝目的は無用、家族が勤務する会社の体裁なら葬式後に出社した時点で社長名のお悔やみ文を渡せば良い、正直弔電はどうという事もなく今以て続いてる事自体が理解不能です。

個人的には中元、歳暮、年賀状、バレンタイン義理チョコも要らないもので小学生低学年までは年賀状を書いてましたが、10日ほどの冬休みが終われば学校で逢うのに年賀状は要らなくねぇ? とそれ以降は書いてません。

中元、歳暮も同様で特別お世話に成ったり迷惑を掛けたらその都度、渡すなり、送るなりすれば良いものです。

歳暮、中元で態度が変わる会社や上司なら、その程度の会社や人間だから最終的に意味はないだろう。今どきゴマスリが通用するのだろうか?

前の会社でも、あんしんサポートでも中元、歳暮を差し上げた事は一度ありませんが30年以上不自由を感じたことはありません。

5-15 寸志・心付は要らない

あんしんサポートは家族からの「寸志類」は一切受け取りません。

昔は葬儀担当者、霊柩車運転手、火葬場の火夫などへの寸志が当然の時代もあったようですが2022年現在この手のものは一切無用と断言します。15年前の設立当時から受け取ってませんが明確な理由があります。

以前は2か所のホテルで婚礼美粧をしており結婚式当日、家族の控室に美粧室代表としてご挨拶に行きます。

「おめでとうございます。綺麗なお嫁さん、凛々しいお婿さんと思って頂けるよう精一杯頑張らせて頂きます」とご挨拶に伺うと両家から最低でも各1万円渡されました。

1軒4組で2軒なら8軒16家族で1日で16万円貰えますが、元々お金に執着のないタイプで頂いた寸志は着付室長に渡すのが当り前の習慣でした。

ある時、新郎の着付けに入り、時間があったので隣室の留袖着付けを部屋の外から何気なく見てると着付けしてるスタッフの態度が気に成ります。

「あれが彼女の普段の態度なのか?」と聞くと「多分寸志を出して無いからだと思う」と予想外の返事に驚きました。

その場で頂いた寸志は全て回収、当日参加したスタッフ全員で均等に分けるよう指示、また本日以降に寸志の有無で態度を変化させるスタッフを目撃したりホテルへの苦情が出たら即刻解雇すると申し渡しました。

自分は金に頓着が無くても千円、二千円で執着する人もいて、それを態度に出す人間さえいると教えられました。

考えてみれば両家で1万円づつ包んでくれる寸志は『宜しくお願いしますね』という意味で旅館の仲居さんに渡す寸志と全く同じ感覚、少しでも良くして欲しい気分良く過ごさせて欲しいという意味でしょう。

家族の気持ちは分かりますけど我々の側はそれでは駄目なんです。お金をくれたら大切にするとは裏を返せばお金を渡さなければ雑に扱うとも言えます。

欧米にあるチップとは何かして貰った事への感謝の気持ちとして渡すもので、事前に渡すことはありませんので似て否なるものです。

この経験から初めて貰った時は嬉しいし有難いと思うけど、毎回のように貰えると貰うのが当然になったり千円で喜んでた人が『なんだ千円か』という気持ちに変化すれば『蟻の穴から堤もつつみ崩れる』だと自戒させられた。

遠慮してるのは確かだけど、それは家族の為でなく自分自身のためにしてる事だから誰に対しても同じスタンスが保てるんだと思う。

日本にチップの習慣はありませんので業界全体の健全化と葬式は全家族で必ず行う事ですから葬式関連の寸志は即刻止めるべきです。

ちなみに公営斎場なら寸志類は一切受け取りませんと明示されてるはずです。

5-16 香典を当てにする葬式

そもそも他人の香典を当てにした葬式自体が理解できない

親戚でも兄弟姉妹でも隣保でも生活水準や生活様式は全て違うのだから、葬式も各々の家族事情と価値観で行えば良いものです。

派手に豪華にしたい人はすれば良い、無信仰者なら火葬だけやお別れ会の葬式でよく、掛かる費用は家族負担で+αとして親戚までだろう。

葬儀屋さんの言う「一般葬なら香典収入があるから自腹の支払いは減りますよ」この考え方がさもしく思えてならない。ってゆーか、葬儀屋の儲けの為に利用されてるに過ぎないだろう。

葬儀屋さんの本心は少しでも大きく高額な葬式にして儲けたいだけの事「線香をあげたい人もいるじゃないですか」は自分の都合に合わせた屁理屈です。

弔問したい人と、香典うんぬんは次元の違う話、弔問したい人達がいる故人なら葬儀社がお別れができるような設定をしてあげれば良いだけの事、香典は無し、或いは最高5,000円でお返し無しと通達すれば良いだけです。

5-17 食えない時代は葬式も祭りのひとつ

2022年の今も腹一杯食えない国はいくらでもあり明確な事は分りませんが近所の北朝鮮も食えない国民が沢山おられるような報道もあります。その意味では人間も含め生物は「食う」ために日々生きてます。

戦争を知らない世代ばかりになった今は考えられないかもしれませんが、かつての日本も例外でなく「食う」為の生活が基本でした。

正月、盆などは酒を飲んで、食べてが楽しみだったようで、人の死は滅多に起こるものでなく葬式もある種のお祭り感覚だったのでしょう。

普段は明るくなれば暗くなるまで仕事をするのが当り前、それでも満足に食えない家庭はいくらでもあったでしょう。

でも葬式は隣保は全員が葬家に集まりも男衆は葬式の準備、女衆は葬家の台所や庭先で隣保全員の食事の世話をするのが当然という時代もありました。

隣保の子供達も葬式の数日間は全て葬家で食事をする。葬家は大変な散財ですけどお互い様の感覚と仮に醤油が無くても隣の家に行き「お醤油貸してくれる」で何とかなった時代なのです。

2022年の今は食文化も豊かになり、いつでも何でも食べられる平和な日本では国民病と呼ばれるのが『糖尿病』で食べ過ぎに注意の時代です。

葬式は飯を食いに来てる訳ではありませんから、そろそろ時代に沿った葬式へと変化させる必要がありそのひとつが火葬中の食事です。

付き合いの広い人なら大きな葬式になるでしょうが火葬は家族だけで充分、以前のように豊かな国ではなく年金も減り続ける日本、ひとつひとつ無用な部分から削除しては? そのひとつが葬式期間中の食事です。

5-18 式場祭壇と供物類

斎場も含め葬式祭壇にも違和感があります。無駄に大きな祭壇だから色々な物を飾らないと貧相に見えるわけで基本『棺』が置かれていれば良いと思う。

百歩譲って公営斎場等で設置してある祭壇変更は税金使ってやる必要はありませんけど、葬儀社が自社費用か供物類はレンタル料金で飾れば1時間ほどの葬式の為に家族が全て購入して飾る必要はない。

葬儀屋さんは「盆に使えますよ」と言うらしいですが大半は押し入れにしまって「邪魔だから引き取ってくれませんか?」が現実です。

5-19 口は出すけど金は出さない親戚

この数年間は事前入会限定で突然の依頼は受けてませんから、当方理念も事前に納得した家族ばかりで口を挟む親戚はいませんが、数年前までは『口は出すけど金は出さない親戚』の存在がありました。

病院に行くと10名くらいの人がいて搬送、安置すると、病院にいた人全員が、あんしん館に来ることもあり安置が済めば葬式の最終打合せに入ります。

家族の事情や考えを聞きながら話しを進めていると「そんな葬式で良いのか」的な発言をする親戚がいます。初めは黙ってますが何度も言うようなら家族の心が折れる前に親戚に釘を刺します。

俺「なら聞きますけど、この家族が生活に困ったら面倒みるんですね」

親戚「いや、、それは・・・」

俺「家族の生活もあるのですから口を出すなら費用も出すべきですよ」

極論で言うと家族を守る為に親戚と喧嘩になったとしても止む無し、家族は親戚と喧嘩するわけにいきませんが我々は葬式後に親戚と逢う必要はありません。

当方の言い分に賛成な家族は黙って聞いてるし、親戚との付き合い優先なら口を挟んできますから、その時は引き下がれば良いだけのこと。

うちは『残る家族の生活を守る事が目的の葬儀支援センター』です。

事前予約して来館し最低でも1時間以上は本音相談、尚且つ当方主旨を理解した上で入会手続きした家族ですから入会を許可した以上は会員の生活を守る為の言動を貫く責任があると思ってます。

5-20 温かい葬式

何となくニュアンスは分るでしょうが、温かい葬式の実態を理解してるのは、温かい葬式を経験した人達だけ、言葉で説明しても理解は難しいでしょう。

過去の経験則で言うと一般葬で温かい葬式は実現できません。

また不機嫌な態度の家族親族がいても実現できません。あえて言うなら『家族ひとりひとりが素の自分が出せる葬式』でしょうか。

余計な神経を使う人達がいなければ、その場、その場で泣いたり、笑ったりして悲しいながらも穏やかな心で過ごすのが家族本来の姿です。

難しいのは『家族が素の自分でいられる空気感を生み出す事』わざとらしく無く嫌味のない語り口調と、自然な笑いさえある場が造れたら、温かい葬式の舞台80%完成あとは流れに任せれば自然と温かい葬式になります。

住職が葬式の法話で偉そうなことを言っても、日々の生活で見えてるものと違えば不快になるだけ、温かい葬式は家族からの信頼感は絶対条件でしょう。

5-21 その恰好ですか?

初めの数回は何も分らず黒の略礼服で葬式施行を手伝ってましたが、作業実態が分ってきたり、葬式では名札を見ない限り、会葬者と葬儀屋の区別ができないのも分ってきました。

なぜ黒服を着る必要があるのか葬儀屋さんに聞くと「故人への礼儀」という事らしいのですが分ったような分らん回答です。

施行する立場で大事なのは滞りなく葬式を進める事、家族や会葬者が仕事関係の人だと分る事で例え作業着でも故人や家族に無礼と思われる事など無い。

そこで真黒のポシャツ、真黒のジャンパー(ベスト)、真黒のジーンズ、真黒の靴下と靴、全身黒づくめの恰好をして葬式を開始しました。

最初は見慣れない姿ですから司会者から「その恰好ですか?」と言われた事もありましたが遠目でも分り易く家族から服装で何か言われた事はありません。

また黒ジーンズと黒ポロシャツは毎年最低でも各6枚、多い年は10枚以上買いますからシワシワのスーツより清潔感もありトレードマークになってます。

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